🧭自分ラボ📘NSCA-CPT
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CHAPTER 3 領域3 読む目安 約15分 / ⚡暗記ボックス 2

領域3|エクササイズテクニック

出題比率 31%(採点対象 43問/全155問中)


この章の狙い

領域2と並ぶ最大配点。そして 映像・画像問題(本番で25〜35問)の中心地です。ハンドブックは映像問題の題材として「エクササイズテクニック、機能解剖学、テストの手順」を挙げており、その筆頭がこの領域です。

つまりこの章は、文章で覚えるだけでは足りません。「この動画のどこが誤っているか」を判断できる状態がゴールです。

出題テーマ 目安 難易度 対策
主要種目の実施法とフォームエラー 約16問 種目ごとに「よくある誤り1つ」を言えるように
機能解剖学(どの筋が働くか) 約9問 中〜高 種目 ⇄ 主働筋の対応表
バイオメカニクスの基礎 約7問 てこ・筋活動様式・力‐速度関係
スポッティングと安全 約6問 種目ごとの「どこを支えるか」
代替器具・有酸素性マシン 約5問 各器具の特徴を1行で

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得点戦略: 「正しいフォーム」を丸暗記するより、「よくある誤りとその理由」から入るほうが速い。誤りには必ず理由(傷害リスク or 効果の減少)があり、その理由がそのまま解説文になります。


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3-1. すべての種目に共通する基本

⊳ この節の問題を解く(3問・4枚)

グリップ

⊳ この節の問題を解く(3問・8枚)

青い線が母指(親指)。母指がバーを巻いているかどうかが分類の決め手 オーバーハンドグリップ =プロネイテッド(回内) 手の甲が上。最も一般的 アンダーハンドグリップ =スーピネイテッド(回外) 手のひらが上。カール・ロウなど ニュートラルグリップ =手のひらが向かい合う ハンマーカール、パラレルバー クローズドグリップ(サムアラウンド) 母指がバーを完全に巻き込む。すべての種目で推奨 オープングリップ(サムレス) 母指がバーを巻かない。落下の危険があり推奨されない
図3-1 グリップの分類。母指がバーを巻いているかどうか(クローズド/オープン)と、手のひらの向き(オーバー/アンダー/ニュートラル)の2軸で決まる。
グリップ 別名 使う場面
オーバーハンド プロネイテッド(回内) ベンチプレス、デッドリフト、ロウ
アンダーハンド スーピネイテッド(回外) アームカール、アンダーグリップロウ
ニュートラル ハンマーカール、パラレルバーでの種目
オルタネイテッド 混合グリップ 高重量のデッドリフト、ベンチプレスのスポット
クローズド(サムアラウンド) すべての種目で推奨
オープン(サムレス) フォールスグリップ バーが滑落する危険があり推奨されない

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⚠️ 引っかけ注意 「ベンチプレスではサムレスグリップのほうが手首に優しく推奨される」は誤り。母指を巻かないとバーが手から滑り、胸や顔面に落下する事故につながります。実際に死亡事故も報告されている、安全上きわめて重要な論点です。

グリップ幅

目安
ナロー 肩幅より狭い
ミディアム(標準) 肩幅程度。両腕を水平に上げたとき前腕が床と垂直になる幅
ワイド 肩幅より広い

姿勢の基本 — 5点接触法

⊳ この節の問題を解く(1問・3枚)

「5点接触法」= 頭・両肩と背中・臀部・右足・左足 の5か所が常に接している状態 1 2 3 4 5 ① 頭 ② 両肩と背中上部 ③ 臀部 ④ 右足 ⑤ 左足 ⚠ 足をベンチの上に乗せる/臀部を浮かせる(ブリッジ)は、5点接触が崩れて安定性を失い、腰部への負荷も増すため不可。   足が床に届かない場合は、ベンチではなく踏み台(プラットフォーム)を用いる。
図3-5 ベンチに横たわる種目での5点接触法。頭・両肩と背中・臀部・両足の5か所が常に接している。

⚠️ 引っかけ注意 「足が床に届かないので、ベンチの上に足を乗せる」は誤り。5点接触が崩れて安定性を失い、腰部への負担も増えます。正しくは踏み台(プラットフォーム)を足元に置く

呼吸

⊳ この節の問題を解く(2問・2枚)

挙上(力を入れる局面) → 息を吐く
下ろす局面       → 息を吸う

📘 バルサルバ法=声門を閉じて息を止め、いきむこと。腹腔内圧が高まって体幹が硬くなり、脊柱が安定します。上級者が最大挙上に近い重量を扱うときには用いられますが、胸腔内圧の上昇により血圧が急上昇し、めまい・失神を招くため、初心者・高血圧・心疾患のクライアントには用いません。

動作速度と可動域

⊳ この節の問題を解く(2問・2枚)

  • 可動域:原則としてフルレンジ。関節の痛みや制限がある場合のみ調整する
  • 速度:コントロールできる範囲で。特に下ろす(エキセントリック)局面をコントロールする
  • 反動(チーティング)は、狙った筋への刺激を減らし傷害リスクを高める

脊柱のニュートラルポジション

背中を反りすぎず丸めすぎない、生理的な湾曲が保たれた状態。ほぼすべての種目で共通の要求です。フォーム評価の設問では、まずここを見ます。


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3-2. バイオメカニクスの基礎

⊳ この節の問題を解く(3問・4枚)

筋活動の3様式

⊳ この節の問題を解く(3問・3枚)

左:速度が上がるほどコンセントリックな力は下がる。エキセントリックが最も大きな力を出せる 速度 → エキセントリック コンセントリック 等尺性(速度ゼロ) コンセントリック(短縮性) 筋が張力を発揮しながら短くなる。 カールで上げる局面。発揮できる力は最も小さい アイソメトリック(等尺性) 長さが変わらない。プランク、途中で静止。 関節角度に特異的な適応しか起こらない エキセントリック(伸張性) 張力を発揮しながら長くなる。下ろす局面。 最大の力を出せるが、遅発性筋痛の主因でもある ⚠ 「重量を下ろす局面は休んでいる」は誤り。エキセントリックこそ最大の張力がかかり、   コントロールして下ろすことが安全と効果の両方に必要。
図3-7 力‐速度関係と筋活動の3様式。エキセントリックが最も大きな力を発揮できる。
様式 筋長の変化 発揮できる力
コンセントリック(短縮性) 短くなる カールで上げる局面 最も小さい
アイソメトリック(等尺性) 変わらない プランク、途中で静止 中間
エキセントリック(伸張性) 長くなる カールで下ろす局面 最も大きい

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⚠️ 引っかけ注意 「下ろす局面は筋が休んでいる」は誤り。エキセントリック局面こそ最大の張力がかかります。同時に、遅発性筋痛(DOMS)の主因でもあります。

📘 遅発性筋痛(DOMS)=運動の24〜72時間後にピークを迎える筋の痛み。エキセントリックな活動や慣れない運動の後に起こりやすい。乳酸が原因ではなく、微細な筋損傷とそれに伴う炎症反応が主因と考えられています。

てこ

A=支点(関節) F=筋力(力点) R=抵抗(負荷) 並び順が種類を決める 第1種のてこ — F・A・R(支点が真ん中) A F R 例:頸部の伸展 (環椎後頭関節) シーソーと同じ配置。人体では最も少ない 第2種のてこ — A・R・F(抵抗が真ん中) A R F 例:カーフレイズ (足関節底屈) 力で有利(機械的利益>1)。小さい力で大きい抵抗を動かせる 第3種のてこ — A・F・R(筋力が真ん中) ★人体で最多 A F R 例:肘関節屈曲 (アームカール) 力では不利(機械的利益<1)だが、速度と可動域で有利。人体の大半がこれ
図3-3 3種類のてこ。支点(A)・力点(F)・抵抗(R)の並び順で決まる。人体では第3種が最も多い。
種類 並び 特徴
第1種 F – A – R(支点が中央) 頸部の伸展 シーソー型。人体には少ない
第2種 A – R – F(抵抗が中央) カーフレイズ 力で有利(機械的利益 > 1)
第3種 A – F – R(力点が中央) 肘関節屈曲 人体で最多。力では不利だが速度・可動域で有利

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覚え方: 真ん中に来るものの頭文字で「1=支点、2=抵抗、3=力」。人体の関節はほとんどが第3種で、「力では損をして、速度と可動域で得をしている」構造になっています。

モーメントアーム

📘 モーメントアーム=回転軸(関節)から、力の作用線までの垂直距離。これが長いほど、同じ力でも関節に大きなトルク(回転力)が生じます。

これがフォーム指導の理屈そのものです。

  • スクワットでバーが足の中央より前に出ると、腰部のモーメントアームが伸びて負担が増える
  • サイドレイズは肘を伸ばすほど肩のモーメントアームが伸びて難しくなる
  • デッドリフトでバーを身体に近づけるのは、モーメントアームを短くするため

安定性

安定性は次の条件で高まります。

  1. 支持基底面が広い(足幅が広い)
  2. 重心が低い
  3. 重心線が支持基底面の中央に近い
  4. 質量が大きい

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3-3. 下半身の主要種目

⊳ この節の問題を解く(5枚)

◯ 正しい姿勢 バーが足の中央の真上 ✕ 過度な前傾 バーが足の中央より前 → 腰部への剪断力 ✕ 膝の内側変位 膝が内へ入る(ニーイン) → 膝関節の傷害リスク チェック順:①バーは僧帽筋上部 ②足幅は肩幅〜やや広め、つま先はやや外向き       ③膝はつま先と同じ方向 ④胸を張り背中はニュートラル ⑤大腿が床と平行まで
図3-2 バックスクワットの正しい姿勢と、代表的な2つの誤り。

バックスクワット

⊳ この節の問題を解く(4問・1枚)

項目 内容
主働筋 大腿四頭筋、大殿筋、ハムストリングス(+脊柱起立筋が等尺性に働く)
バーの位置 僧帽筋上部(ハイバー)または三角筋後部の上(ローバー)
足幅 肩幅〜やや広め、つま先はやや外向き
深さ 大腿が床と平行まで。それ以上は可動域と技術に応じて
つま先と同じ方向へ。内側へ入れない
スポット 実施者の背後から、胸郭または腋窩の下を支える

よくある誤り

  • 膝の内側変位(ニーイン) — 膝関節の傷害リスク。「膝をつま先の方向へ」
  • かかとが浮く — 足関節の背屈可動域不足。深さを制限するか可動域を改善する
  • 背中が丸まる(バットウィンク) — 深すぎるか、体幹の筋力不足

フロントスクワット

⊳ この節の問題を解く(1問)

バーを鎖骨・三角筋前部で保持します。バックスクワットに比べ 体幹がより直立し、大腿四頭筋への負荷が相対的に大きく、腰部への剪断力が小さくなります。

デッドリフト

⊳ この節の問題を解く(3問・2枚)

項目 内容
主働筋 大殿筋、ハムストリングス、脊柱起立筋、大腿四頭筋
開始姿勢 肩がバーの真上かやや前、背中はニュートラル、バーは脛に近く
動作 脚で押し上げる。バーは身体に沿わせて垂直に
グリップ オーバーハンド、または高重量ではオルタネイテッド

よくある誤り

  • 臀部が先に上がる — 実質的にスティフレッグデッドリフトになり、腰部への負担が急増
  • 腰が丸まる — 椎間板への剪断力。「胸を起こしたまま」
  • バーが身体から離れる — モーメントアームが伸びる

ランジ・ステップアップ

⊳ この節の問題を解く(1問・1枚)

前脚の膝がつま先より大きく前に出ないこと、体幹を直立に保つことが要点。ステップアップでは、後ろ足で床を蹴らず、前脚の力で上がるよう指導します。

レッグプレス

⊳ この節の問題を解く(1問・1枚)

膝を胸に近づけすぎると骨盤が後傾し、腰椎が屈曲します(臀部がシートから浮く)。これが最も多い誤り。


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3-4. 上半身の主要種目

ベンチプレス

⊳ この節の問題を解く(2問・3枚)

項目 内容
主働筋 大胸筋、三角筋前部、上腕三頭筋
姿勢 5点接触を維持
グリップ クローズド・オーバーハンド、標準幅
軌道 胸の中央〜乳頭のあたりへ下ろす
スポット バーまたは手首の近くを、オルタネイテッドグリップで

よくある誤り: 臀部を浮かせる/足をベンチに乗せる/胸でバウンドさせる/サムレスグリップ。

ショルダープレス(オーバーヘッドプレス)

⊳ この節の問題を解く(1問・2枚)

主働筋は三角筋・上腕三頭筋。バーは顔の前(顎の高さ)へ下ろすのが原則で、頸椎の後ろへ下ろす「ビハインドネック」は肩関節の外旋・外転を強制し、インピンジメントのリスクを高めるため推奨されません。

📘 インピンジメント=肩を挙げたときに、腱板や滑液包が肩峰などの骨に挟み込まれること。繰り返すと炎症・断裂につながります。

腰を過度に反るのも典型的な誤り。体幹を締め、必要なら座位で背もたれを使います。

ラットプルダウン

⊳ この節の問題を解く(1問・2枚)

鎖骨の前へ引き下ろすのが原則。バーを頸椎の後ろへ下ろす「ビハインドネック」は、頸椎への負担と肩関節のリスクから推奨されません。

主働筋は広背筋。体幹はわずかな後傾にとどめ、大きく振らないこと。

ベントオーバーロウ

⊳ この節の問題を解く(1問・1枚)

股関節から前傾し、脊柱はニュートラル。膝はわずかに曲げる。反動を使わない。頸部を過伸展させない(視線はやや前方の床)。

プルアップ/チンアップ

種目 グリップ 主に働く筋
プルアップ オーバーハンド(回内) 広背筋
チンアップ アンダーハンド(回外) 広背筋+上腕二頭筋の関与が増える

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体幹の種目

⊳ この節の問題を解く(1問・1枚)

  • プランク — 等尺性。頭から踵まで一直線。腰を落とさない・上げない
  • クランチ — 肩甲骨が床から離れる程度まで。首を手で引っ張らない
  • バードドッグ/デッドバグ — 脊柱をニュートラルに保ったまま四肢を動かす

⚠️ 引っかけ注意 骨粗鬆症のクライアントにクランチは禁忌(領域2と共通)。体幹の強化はプランクなど脊柱をニュートラルに保つ種目で行います。

種目 よく見られる誤り 指導のことば・修正 バックスクワット 膝が内側に入る/かかとが浮く 背中が丸まる 「膝をつま先の方向へ」「胸を張る」 足関節の可動域不足なら深さを制限 デッドリフト 腰が丸まる/臀部が先に上がる バーが身体から離れる 「胸を起こしたまま」「バーを脚に沿わせる」 開始で肩がバーの真上にあるか確認 ベンチプレス 臀部が浮く/足がベンチに乗る バーをバウンドさせる 5点接触を維持。足が床に届かなければ踏み台 胸に触れたら静止せずコントロールして挙上 ラットプルダウン バーを頸椎の後ろへ引き下ろす 体幹を大きく後傾させる 鎖骨の前へ引く(ビハインドネックは推奨されない) 体幹はわずかな後傾にとどめる ショルダープレス 腰を過度に反る 頸椎の後ろへ下ろす 体幹を締める。必要なら座位で背もたれを使う 前方(顎の高さ)へ下ろす ベントオーバーロウ 脊柱が屈曲する/反動を使う 頸部を過伸展させる 股関節から前傾し背中はニュートラル 視線はやや前方の床。首はまっすぐ 共通の原則 呼吸:挙上(力を入れる局面)で吐く、下ろす局面で吸う 可動域:フルレンジが原則/速度:コントロールして下ろす/脊柱:常にニュートラル
図3-8 種目別のよくあるフォームエラーと、その場で使える修正のことば。映像問題対策としてこの表を通しで確認する。

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3-5. パワー種目(ウエイトリフティング由来)

4局面。得点差がつくのは「第2プルで最大の爆発的伸展が起こる」という一点 ① スタート 背中はニュートラル、 肩はバーの真上 ② 第1プル 膝を伸ばしバーを膝上へ。 背中の角度は保つ ③ 第2プル(最重要) 股・膝・足関節の 爆発的な三重伸展 (トリプルエクステンション) ④ キャッチ 1/4スクワットで受ける。 肘は高く前方へ ⚠ よくある誤り:①開始時に臀部が高すぎる(背中が丸まる)②早く腕を曲げる(腕で引いてしまう)③かかとが早く浮く ⚠ パワー種目はスポットしない。失敗時はバーから離れて落とす。バンパープレートとプラットフォームを用いる
図3-6 パワークリーンの4局面。第2プルにおける股・膝・足関節の三重伸展が動作の核心。

パワークリーンの局面

⊳ この節の問題を解く(2問・4枚)

局面 内容
① スタート 足は腰幅、バーは脛に近く、肩はバーの真上、背中はニュートラル
② 第1プル 膝を伸ばしてバーを膝上へ。背中の角度は変えない
③ 第2プル 股関節・膝関節・足関節の爆発的な三重伸展(トリプルエクステンション)。肩をすくめ、最後に腕が曲がる
④ キャッチ 1/4スクワットの姿勢で肩の上に受ける。肘は高く前方へ

⚠️ 引っかけ注意 — 頻出 「腕で引く」は誤り。 腕は最後まで伸ばしたまま、下半身の三重伸展で生み出した力をバーに伝えます。早く腕を曲げるのは最も多いエラーのひとつ。

その他のよくある誤り: 開始時に臀部が高すぎる(背中が丸まる)/かかとが早く浮く/バーが身体から離れる。

安全上の原則

⚠️ パワー種目はスポットしない。 動作が速すぎて補助が危険なため。失敗した場合はバーから離れて落とすよう事前に指導し、バンパープレートとプラットフォームを用います。

スポットする位置は「バーではなく、どこを支えるか」で決まる バーの上を通過する種目 ベンチプレス/ショルダープレス/リストカール → バーまたは手首の近くをスポットする。   ベンチプレスはオルタネイテッド(交互)グリップで補助 ダンベルを使う種目 ダンベルフライ/ダンベルプレス/カール → ダンベルそのものではなく、   前腕(手首のすぐ近く)を支える バーが体幹の上にある種目 バックスクワット/フロントスクワット → 実施者の背後に立ち、胸郭または   腋窩の下に手を添える。必要なら2人でスポット スポットしてはいけない種目 パワークリーン/スナッチ/ジャーク → 動作が速すぎて補助が危険。失敗時は   バーから離れて落とすよう事前に指導する 共通のルール ・開始前に必ず反復回数と合図を確認する ・バーを持ち上げる補助(リフトオフ)も合図を合わせる ・自分が扱えない重量ではスポットしない ・ヘッド上を通過するフリーウェイト種目は、可能ならパワーラック内で行う
図3-4 種目別のスポッティング位置。「バーを支えるのか、前腕を支えるのか、体幹を支えるのか」で分類する。

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3-6. スポッティング

⊳ この節の問題を解く(5問・7枚)

種目の型 どこを支えるか
バーが頭上/顔の上を通過(ベンチプレス、ショルダープレス) バーまたは手首。ベンチプレスはオルタネイテッドグリップ
ダンベル種目(フライ、プレス、カール) ダンベルではなく前腕(手首のすぐ近く)
バーが体幹の上にある(スクワット) 背後に立ち、胸郭または腋窩の下。必要なら2人
パワー種目(クリーン、スナッチ、ジャーク) スポットしない

共通ルール

  • 開始前に反復回数と合図を確認する
  • リフトオフ(バーを外す補助)も合図を合わせる
  • 自分が扱えない重量ではスポットしない
  • 頭上を通過するフリーウェイト種目は、可能ならパワーラック内でセーフティバーを使う

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3-7. 代替器具

⊳ この節の問題を解く(5問・5枚)

器具 特徴と注意点
ケトルベル スイングなど弾道的動作。股関節のヒンジ動作が中心で、スクワットではない。技術習得が先
メディシンボール 投げる動作でパワーを養う。プライオメトリクスの上半身版として使える
バランス(スタビリティ)ボール 不安定面で体幹を動員。高重量を扱う土台としては不適
弾性チューブ・バンド 伸ばすほど抵抗が増す(可変抵抗)。携帯性が高い。負荷の定量化が難しい
サスペンショントレーナー 自体重を利用。角度で強度を調整する(下に詳述)
マニュアルレジスタンス パートナーが徒手で抵抗を与える。負荷を数値化できない(下に詳述)
バランスディスク/BOSU 固有受容感覚とバランス。高齢者・リハビリで有用

⚠️ 引っかけ注意 「不安定面(バランスボールの上)でスクワットを行うと筋力が最も効率よく向上する」は誤り。不安定面では扱える負荷が下がるため、最大筋力の向上には安定した床のほうが適します。不安定面の目的はバランス・体幹の動員であって、筋力向上ではありません。

以下の3つは、テキスト第3版で項目とガイドラインが新設・拡充された様式です。強度をどう変えるかが共通の問われどころになります。

サスペンショントレーニング

ストラップで身体の一部を吊り下げ、自体重を負荷として使う様式です。器具そのものに重さがないため、強度は次の3つで調整します。

強度を上げるには 理由
身体を床と水平に近づける(角度を寝かせる) 支えるべき体重の割合が増える
足をアンカー(支点)の真下から遠ざける モーメントアームが長くなる
支持基底面を狭くする(両足→片足など) 安定性が下がり体幹の要求が増す
  • 初心者は身体を立てた(直立に近い)角度から始め、段階的に寝かせていきます
  • アンカーは耐荷重を確認した頑丈な固定点に取り、使用前に毎回ストラップの摩耗を点検します
  • 不安定性が高く体幹の動員が大きい一方、扱える絶対的な負荷は小さいため、最大筋力の向上を主目的にする様式ではありません

⚠️ 引っかけ注意 サスペンショントレーニングで「重りを足して強度を上げる」という選択肢は誤りです。角度と支持基底面で調整するのが原則です。

マニュアルレジスタンストレーニング

パートナー(多くはトレーナー自身)が徒手で抵抗を与える様式です。器具がない環境でも実施でき、可動域全体にわたって抵抗を加減できます。

長所 短所
器具・スペースがほとんど不要 負荷を数値化できず、記録・再現が難しい
可動域のどの角度でも抵抗を調整できる(筋力の強い角度で強く、弱い角度で弱く) トレーナーの筋力・体格・疲労に左右される
エキセントリック局面にも抵抗をかけられる 1対1でしか行えず、時間あたりの効率が低い
  • 開始・終了の合図と可動域を事前に取り決める(「痛みが出たら止める」を含む)
  • トレーナーは安定した姿勢をとり、抵抗をかける手は関節から遠い位置(遠位)に置く
  • クライアントの動作速度はゆっくり一定に保たせる

⚠️ 引っかけ注意 「マニュアルレジスタンスは負荷を正確に定量化できる」は誤り。むしろ定量化できないことが最大の短所で、漸進性過負荷の管理には向きません。

スタビリティボールエクササイズ

項目 押さえる点
サイズの選び方 ボールに座ったとき、股関節と膝がおよそ90度になる高さ。目安は身長 150〜165cm で 55cm、165〜180cm で 65cm、180cm 以上で 75cm 🔺
空気圧 高い(硬い)ほど不安定で難度が上がる。初心者はやや空気を抜いて安定させる
目的 体幹の安定性、固有受容感覚、バランス。最大筋力・パワーの向上には不向き
安全 破裂を防ぐためバーストレジスタント表示のものを使い、床の異物・鋭利物を取り除く。ボール上で高重量のフリーウェイトは扱わない
進め方 支持面を広く(両足接地)→狭く(片足)へ。動作範囲は小さく始める

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3-8. 有酸素性トレーニング機器

⊳ この節の問題を解く(2問・2枚)

機器 特徴
トレッドミル 最も自然な歩行・走行。手すりに強く寄りかからせない(消費エネルギーが減り姿勢も崩れる)
自転車エルゴメータ 非荷重で関節に優しい。サドル高=ペダル最下点で膝がわずかに屈曲(約25〜35度)
エリプティカル 低衝撃で全身。荷重運動でありながら関節への衝撃が小さい
ローイングマシン 全身。脚 → 体幹 → 腕の順に力を伝える。腰を丸めない
ステアクライマー 下肢への負荷が大きい。手すりに体重を預けない

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3-9. 機能解剖学 — 種目と主働筋の対応

⊳ この節の問題を解く(5問・15枚)

試験で問われるのは、細かい起始停止ではなく「この種目では主にどの筋が働くか」です。

種目 主働筋
バックスクワット 大腿四頭筋、大殿筋、ハムストリングス
デッドリフト 大殿筋、ハムストリングス、脊柱起立筋
レッグエクステンション 大腿四頭筋
レッグカール ハムストリングス
カーフレイズ 腓腹筋、ヒラメ筋
ベンチプレス 大胸筋、三角筋前部、上腕三頭筋
ショルダープレス 三角筋、上腕三頭筋
ラットプルダウン/プルアップ 広背筋、大円筋、上腕二頭筋
ベントオーバーロウ 広背筋、僧帽筋中部、菱形筋、上腕二頭筋
アームカール 上腕二頭筋、上腕筋、腕橈骨筋
トライセプスエクステンション 上腕三頭筋
クランチ 腹直筋
ロシアンツイスト 外腹斜筋・内腹斜筋
バックエクステンション 脊柱起立筋

腓腹筋とヒラメ筋の区別が問われます。腓腹筋は膝関節をまたぐので、膝を伸ばした立位のカーフレイズで主に働く。ヒラメ筋は膝をまたがないので、膝を曲げたシーテッドカーフレイズで主に働く。


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⚡ この章の暗記必須ボックス

【グリップ】     クローズド(サムアラウンド)=全種目で推奨
                 オープン(サムレス)=落下の危険。推奨されない
                 オーバー=回内 / アンダー=回外 / ニュートラル=向かい合う
【標準グリップ幅】腕を水平に上げたとき前腕が床と垂直になる幅
【5点接触】     頭・両肩と背中・臀部・右足・左足
                 足が届かなければ踏み台(ベンチに乗せない)
【呼吸】         挙上で吐く / 下ろすときに吸う
                 バルサルバは上級者の最大努力時のみ。初心者・高血圧は不可
【筋活動】       コンセントリック<アイソメトリック<エキセントリック(発揮できる力)
【DOMS】        24〜72時間後がピーク。エキセントリックが主因。乳酸ではない
【てこ】         第1種 F-A-R(頸部伸展)
                 第2種 A-R-F(カーフレイズ・力で有利)
                 第3種 A-F-R(肘屈曲・人体で最多・速度で有利)
【安定性】       支持基底面が広い / 重心が低い / 重心線が中央 / 質量が大きい
【スクワット】   大腿が床と平行まで / 膝はつま先方向 / バーは足の中央上
【デッドリフト】 肩はバーの真上 / バーは身体に沿わせる / 臀部を先に上げない
【ベンチプレス】 5点接触 / スポットはオルタネイテッドグリップ
【ビハインドネック】ラットプルダウン・ショルダープレスとも推奨されない
【パワークリーン】スタート→第1プル→第2プル(三重伸展)→キャッチ
                 腕で引かない / スポットしない / バンパープレート
【スポット位置】 バー種目=バーか手首 / ダンベル=前腕 / スクワット=胸郭か腋窩下
                 パワー種目=スポットしない
【腓腹筋】       膝をまたぐ → 立位カーフレイズ
【ヒラメ筋】     膝をまたがない → 膝を曲げたシーテッドカーフレイズ
【不安定面】     バランス・体幹の動員が目的。最大筋力向上には不適
【自転車サドル】 ペダル最下点で膝がわずかに屈曲(約25〜35度)

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エクササイズテクニックは、読むだけでは仕上がりません。ここまでの表とキューイングを手元に置きながら、実際の動作を鏡や動画で確認してください。本番では映像を見て判断する設問が25〜35問出ます。

次は 領域4 安全性・緊急時の手順・法的諸問題(13%/20問)。問題数は最も少ないものの、暗記項目が明快で、得点効率は4領域で最も高い章です。

読了の記録はこの端末の中だけに残ります。

📗 読み終えたら、この章の問題で理解を確かめましょう。

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