🧭自分ラボ📘感度を取り戻す
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CHAPTER 8 抜ける 読む目安 約10分 / ⚡暗記ボックス 10

抜ける|目標を決める — ポルノと自慰を分ける

この章の狙い

要点: 最初の目標を「完全にゼロ」にすると、多くの人は3週間以内に崩れる。 ポルノと自慰を分け、画面側から先にゼロにするのが、崩れにくく効きやすい。

ここから第II部である。読むだけでは進まない。 この章の終わりに、紙に書いた目標が1つできていること。それが通過の条件である。

所要は30分ほど。今日ここで決めきる。

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なぜ「完全にゼロ」から始めないのか

⊳ この節の問題を解く(1問)

「性的なことを一切しない」を最初の目標に置くと、次のことが起きる。

起きること 理由
数日から3週間で崩れる 第1章の失敗の型2。基準が厳しすぎる
崩れた日に、大きく戻る 落差が大きいほど歯止めが利かない
恥の材料を毎日生産する 第7章の経路1が速く回る
何が効いたのか分からない 全部を一度に変えると、原因が特定できない

最後の1つは見落とされやすいが、実は大きい。 一度に全部変えると、次に崩れたときに打つ手がなくなる。

代わりに、変える対象を絞り、効いたかどうかを測れる形にする。

⚠️ 最初の目標でやってはいけないこと

  • 「一生やらない」と決める。期限のない目標は測れない
  • 性的な想像まで含める。第2章で数えないと決めたのと同じ理由
  • 複数のことを同時に全部変える。何が効いたか分からなくなる

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ポルノと自慰は、別のものである

⊳ この節の問題を解く(1問)

ここがこの章の中心である。多くの人が、この2つを1つの問題として扱っている。

しかし、第I部で見たとおり、問題を作っている部分は主に画面の側にある。

ポルノ(画面) 自慰(行為)
無限の新しさ ある(第4章) ない
予測誤差を作り続ける ある ほとんどない
エスカレーションの供給元 ここ(第5章) ない
探索という行動 ここ ない
現実の性との条件の差 大きい やり方によっては小さくできる(第6章)

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依存を回している主要な部分は、画面側に集中している。

4つの組み合わせ

だから、目標は次の4通りから選ぶことになる。

組み合わせ 画面 自慰
A やめる 続ける(画面なし・条件を緩める)
B やめる やめる(期間を決めて)
C 上限つきで残す 上限つき
D 段階的に減らす そのまま

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目標は4つの型から選ぶ 迷ったら型A。選び直しは何度でもできる 型A(既定) 画面:ゼロ 自慰:残す 画面なしで行う 条件を緩める 型B 画面:ゼロ 自慰:ゼロ 必ず期間を決める 30 / 60 / 90日 型C 画面:上限つき 自慰:上限つき 軽度のみ 毎回の判断が要る 型D 段階的に減らす 離脱が強いときの 一時措置 そのあと型Aへ 中等度以上に型C・型Dを勧めないのは、上限や段階の判定に毎回の判断が要るため。 判断が発生する形は、疲労・睡眠不足・飲酒・強い感情のある時間帯に負ける。 型Aの基準「画面ありをゼロ、画面なしは自由」は、判定が一瞬で終わる。
4つの目標の型

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4つの型を、詳しく見る

型A 画面をゼロにし、自慰は残す

⊳ この節の問題を解く(1問・1枚)

多くの人にとって、これが最初の目標として最も適している。

  • 問題の主要部分(画面)を断てる
  • ゼロにする対象が1つなので、崩れにくい
  • 第6章の「画面なしで行う」がそのまま実行できる
  • 効いたかどうかが測りやすい

条件が3つある。 これを守らないと型Aは機能しない。

  1. 画面は完全にゼロ。 「少しだけ」は成立しない。探し始めた時点で元に戻る
  2. 画面なしで行う。 想像はよい。画像・映像・音声は使わない
  3. 第6章の条件緩和を同時に行う。 力を弱める、姿勢と場所を固定しない

型Aの基準画面ありをゼロ。画面なしは自由。 判定が一瞬でできるので、迷いが生まれない。

型B 両方をゼロにする(期間を決めて)

⊳ この節の問題を解く(1問)

「一定期間、完全に離れる」という型である。効く場面は限定される。

向いている場合

  • 第6章の性機能の問題が明確にある(条件をいったん全部外したい)
  • 自慰そのものが1日に何度も起き、時間を大きく削っている
  • 型Aを試したが、画面なしの自慰から画面に戻る形が繰り返される

必ず期間を決める。 30日、60日、90日のどれかにする。 期間を決めない「無期限のゼロ」は、型Bではなく失敗の型2である。

期間が終わったら、その時点で次の目標を決め直す。 延長してもよいし、型Aに移ってもよい。

型C 上限を決めて残す

⊳ この節の問題を解く(1問)

軽度の人、または支障が限定的な人向けである。

「週2回まで」「1回30分まで」のように、上限を数字で決める。

この型には、明確な弱点がある。 上限を超えたかどうかを判定するのに、 毎回「今週は何回目か」を数える必要がある。判断が毎回発生する形は、弱る時間帯に負ける(第1章)。

だから、中等度以上の人には勧めない。 軽度で、記録を続けられていて、上限を守れている実績がある場合にだけ選ぶ。

型D 段階的に減らす

「今週は毎日を隔日に、来週は週3回に」と、少しずつ減らす型である。

これも中等度以上には勧めない。 理由は型Cと同じで、毎回の判断が発生する。 加えて、減らす過程そのものが「次はいつやれるか」を意識させ続ける。

唯一この型が適するのは、離脱の反応が強く出て日常が成り立たない場合である。 その場合は、型Dで一時的に落としてから型Aに移る。 ただし、そこまで強い反応が出るなら、第2章の基準で専門家に相談する場面でもある。

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段階別の推奨

⊳ この節の問題を解く(1問)

第2章で決めた段階に応じて、既定の選び方を示す。

段階 既定の型 補足
軽度 型A、または型C 型Cを選ぶなら、記録は必須
中等度 型A まずこれ。3〜4週間試して判断する
中等度(性機能の問題あり) 型B(30〜60日)→ 型A 条件をいったん全部外す
重度 型A、必要なら型B 加えて第14章の相談先を先に確認

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迷ったら型Aである。 選び直しは何度でもできる。 決めないまま進むことだけが、選択肢にない。

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目標を、書く形にする

⊳ この節の問題を解く(1問・1枚)

頭の中の決意は目標ではない。次の4つを紙に書く。

項目 書き方
何をゼロにするか 具体的に 画面ありのポルノ(画像・映像・音声すべて)
何を残すか 具体的に 画面なしの自慰。回数の上限は設けない
期間 日付で 今日から30日後の◯月◯日まで
見直す日 日付で ◯月◯日(30日後)に、この紙を見て決め直す

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期間を「当面」「しばらく」と書かない。 日付で書く。 日付があると、その日に判断するという行動が発生する。 「当面」だと、判断がいつまでも来ない。

目標の良し悪しの見分け方

⊳ この節の問題を解く(1問)

良い目標 悪い目標
判定が一瞬でできる 判定に迷う
数えなくても分かる 毎回数える必要がある
期限がある 「一生」「当面」
対象が1つ 複数を同時に変える

「判定が一瞬でできるか」が最も重要である。 弱っている時間帯に、複雑な判断はできない(第3章)。

書いた紙の例

第2章の例Bの人(中等度・睡眠に支障・性機能の問題なし)が書くと、こうなる。

項目 記入
ゼロにするもの 画面ありのポルノ。動画・画像・音声・文章のすべてを含む
残すもの 画面なしの自慰。回数の上限は設けない
期間 4月1日から4月30日まで(30日)
見直す日 4月30日
例外1 意図せず目に入ったものは、閉じる。逸脱に数えない
例外2 パートナーと一緒に見る場合は対象外
例外3 眠れない夜も例外を作らない。第12章の手順を使う

紙は、毎日見る場所に置く。 引き出しにしまうと存在を忘れる。 第9章の記録用紙と同じ場所でよい。

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「画面あり」の境界を、先に引く

⊳ この節の問題を解く(1問)

型Aを選ぶと、必ずこの問いが出る。どこまでが「画面あり」なのか。

その場で考えると、必ず自分に都合よく解釈する。だから先に決めておく。 この教材の既定は次のとおりである。合わないところは変えてよいが、今日決めきること。

対象 既定の扱い 理由
動画・画像サイト 含む 説明不要
音声作品 含む 供給と探索の構造が同じ
文章(小説など) 含む 無限の供給と検索がある
SNSで流れてくる性的な投稿 含む(探しに行った場合) 探索が始まっている
広告として目に入った 含まない 意図せず目に入ったもの
過去に保存したもの 含む 探索は不要だが、画面ありである
実在の知人の写真 含む 画面ありに該当する
頭の中の想像 含まない 第2章で数えないと決めたのと同じ

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📘 逸脱(いつだつ):決めた目標を破ったこと。回数として記録するが、意図せず目に入ったものは含まない

判定に迷ったときの一行基準

⊳ この節の問題を解く(1問・1枚)

境界の表に載っていない場面が必ず出る。そのときは、次の一行で判定する。

判定の基準探しに行ったかどうか。 探し始めた時点で逸脱。向こうから来たものは逸脱ではない。

この基準が良いのは、第4章と第5章の内容と一致している点である。 問題を回しているのは探索の側だった。だから、そこを境界に置くのが理屈にも合う。

「グレーゾーン」を作らない

境界を曖昧にしておくと、そこが必ず抜け道になる。

  • 「これは作品だから」「これは芸術だから」
  • 「これは探したのではなく、たまたま」
  • 「これは性的な目的ではない」

この種の判断が出てきたら、それ自体が引き金である。 迷った時点で、その対象は含む側に入れる。迷わないものは、そもそも迷わない。

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例外を、先に決めておく

⊳ この節の問題を解く(1問・1枚)

目標を決めたら、例外の扱いも同時に決める。 決めていないと、その場で判断することになり、必ず甘くなる。

決めておくのは3つ。

場面 決めておくこと
意図せず目に入った 例:「画面を閉じる。記録に印だけ付ける。逸脱とは数えない」
パートナーと一緒に見た 例:「型の対象外とする」または「対象に含める」
眠れない夜が続いたとき 例:「例外は作らない。第12章の手順を使う」

「意図せず目に入った」を逸脱として数えないことは重要である。 数えると、自分では防げないことで記録が汚れ、第7章の経路3が起きる。

⚠️ 例外の決め方でやりがちな失敗

  • 例外を決めずに始める。その場の判断は必ず甘くなる
  • 例外を多く作る。3つ以上あると、目標そのものが機能しなくなる
  • あとから例外を追加する。追加するなら、それは目標の見直しとして正式に行う

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「ゼロにしない」ことへの抵抗

⊳ この節の問題を解く(1問)

型Aを勧めると、「自慰も含めて全部やめないと意味がない」と感じる人が一定数いる。 その感覚がどこから来ているかを、一度確認してほしい。

感覚の出どころ 扱い
第I部の仕組みから、そう判断した 妥当。型Bを選べばよい
道徳・宗教の枠組みから 第7章のとおり、恥として働いていないか確認する
「厳しいほど本気だ」という感覚 第7章の「効かない対策」に該当する
過去に型Aを試して失敗した 妥当。型Bへ

1つ目と4つ目は妥当な理由である。 その場合は型Bを選べばよい。 2つ目と3つ目の場合、型Bを選ぶと第7章の輪が回りやすい。

目標の厳しさと、効果は比例しない。 ここは何度でも確認する価値がある。

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見直す日に、何を見て判断するか

⊳ この節の問題を解く(1問・1枚)

紙に「見直す日」を書いた。その日に何を見るかも、いま決めておく。

見るのは4つである。第7章の「行動を測る」と同じ形になっている。

見るもの 判断
逸脱の回数(期間の合計) 前の期間と比べて減ったか
探索時間(週あたり) 減ったか。ここが最も敏感に動く
記録を書いた日数 期間の7割以上あれば十分
決めた対策の実行 実行できた日の割合

この4つが良ければ、目標そのものは変えなくてよい。 期間だけ延長する。

4つが悪い場合、変えるのは目標ではなく環境であることが多い。 第10章に戻り、手当てが足りていない場面を探す。

⚠️ 見直しでやりがちな失敗

  • 数字を見ずに、その日の気分で判断する
  • うまくいっていないとき、目標をより厳しくする(第7章の効かない対策)
  • うまくいっているとき、目標を緩める(続いている理由がなくなる)
  • 見直す日を決めていない。または、来ても見直さない

目標を変えてよい場面

⊳ この節の問題を解く(1問)

途中で目標を変えたくなることがある。次の2つは正当な理由である。

  • 型が合っていないと判明した(例:型Aで画面なしの自慰から画面へ戻る形が続く → 型Bへ)
  • 生活が大きく変わった(転職、引っ越し、繁忙期、パートナーとの関係の変化)

一方、次は正当な理由ではない。

  • つらいから緩める(第11章の離脱期であれば、そこを越えると楽になる)
  • うまくいっているから厳しくする(続いている条件を壊すことになる)

変えるなら、記録に「いつ・何を・なぜ変えたか」を1行残す。 残さないと、あとで何が効いたのか分からなくなる。

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目標を、人に伝えるか

⊳ この節の問題を解く(1問)

第7章で「一人にだけ話す」ことを勧めた。目標も同じ扱いでよい。

伝える場合、内容は次の一行で足りる

「ポルノを見るのを30日やめる。◯月◯日に自分で見直す」

回数も、内容も、なぜ始めたかも、言う必要はない。 伝える目的は、秘密の構造を崩すこと(第7章の経路2)であって、 監視してもらうことではない。

⚠️ 伝え方でやりがちな失敗

  • 監視や報告を頼む。相手の顔色が基準になり、続かない
  • 多くの人に伝える。第7章のとおり、隠す動機が強まる
  • パートナーに、この段階で全部を打ち明ける。第14章まで待ってよい

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第II部の、この先の流れ

目標が決まったので、残りの章がどうつながるかを示しておく。

やること 目標との関係
9 記録を2週間取る 目標を守れているかを測る土台
10 環境を作る 目標を守りやすくする
11 最初の30日を越える 目標の期間と重なる
12 衝動に対処する 目標が破られそうな瞬間の手
13 再発を扱う 目標が破られたあとの手
14 運用に移す 期間終了後、目標を決め直す

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第9章と第10章は、順番を守る。 記録がない状態で環境を作ると、 自分の引き金ではなく、一般的な引き金に手を打つことになる。

ただし、第10章のうち「今すぐできる3つ」だけは先にやってよい。 第10章の冒頭に置いてある。

第8章の通過チェック

  • ポルノと自慰を分けて考える理由を説明できる
  • 4つの型の違いを言える
  • 自分の型を選び、紙に4項目(ゼロにするもの・残すもの・期間・見直す日)を書いた
  • 例外を3つ以内で決めた
  • 「判定が一瞬でできる」形になっているか確認した

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⚡ この章の暗記必須ボックス

【原則】       ポルノ(画面)と自慰(行為)を分ける
               依存を回している主要部分は画面側に集中している
【4つの型】     A 画面ゼロ・自慰は残す(既定)
               B 両方ゼロ(期間を決めて/30・60・90日)
               C 上限つきで残す(軽度のみ)
               D 段階的に減らす(離脱が強い場合の一時措置)
【型Aの3条件】  ①画面は完全ゼロ ②画面なしで行う ③条件を緩める
               基準は「画面ありをゼロ。画面なしは自由」
【段階別】      軽度→A または C / 中等度→A
               中等度+性機能の問題→B(30〜60日)→A / 重度→A(+相談先)
【書く4項目】   何をゼロにするか / 何を残すか / 期間(日付)/ 見直す日(日付)
               「当面」「しばらく」と書かない
【良い目標】    判定が一瞬 / 数えなくても分かる / 期限がある / 対象は1つ
【例外】        先に決める。3つ以内
               「意図せず目に入った」は逸脱に数えない
【注意】        目標の厳しさと効果は比例しない

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次章へ

目標が決まった。次に必要なのは、それを守れているかを測る仕組みである。

第9章では記録を扱う。2週間続けると、自分の引き金が見える。 引き金が見えないまま環境を作ると、見当違いの場所に手を打つことになる。 だから、記録が先である。

読了の記録はこの端末の中だけに残ります。

📗 読み終えたら、この章の問題で理解を確かめましょう。

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