🧭自分ラボ📘刺激から降りる
GLOSSARY 本文の 📘 を章の順に並べたもの(45語)

用語集

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現在地を測る 全体地図 — なぜ意志では抜けられないのか

計画を立て、衝動を抑え、いまやっていることを別のことに切り替える働き。前頭前野が中心になって担う。

額のうしろにある脳の領域。将来の結果を計算して、いまの行動にブレーキをかける役割を持つ。

一定期間、刺激的な活動を断つことを指す俗語。医学用語ではなく、提唱者自身も名称が誤解を生んだと述べている。

現在地を測る いま自分はどこにいるか — 重症度の見立て

その行動のせいで、仕事・学業・家事・人づきあい・睡眠・健康といった生活の役割が、実際に果たせなくなっている状態。「気分が悪い」ではなく「回っていない」で判定する。

世界保健機関(WHO)が定める国際的な疾病分類の第11版。日本の医療現場でも診断の基準として使われる。

性的な衝動や行動を制御できない状態が続き、そのために生活が損なわれている状態。ICD-11 に収載されている。

現在地を測る 依存が回る仕組み — 耐性・感作・手がかり反応

神経のあいだで信号を伝える物質の一つ。「快楽物質」と呼ばれることが多いが、実際に担っているのは予測と動機づけであって、快さそのものではない。

良いことが起きたときに活性化し、その行動を繰り返させる脳の回路。ドーパミンはこの回路の中で働く。

実際に起きたことと、事前の予測とのズレ。プラスのズレ(思ったより良かった)が大きいほど、その行動は強く記憶される。

毎回ではなく、不規則に報酬が出る与え方。毎回出る場合より、行動が強く・消えにくくなる。

同じ量・同じ強さの刺激では、以前と同じ満足が得られなくなること。同じ満足を得るために、量や強度が増していく。

繰り返しによって、その対象に対する反応だけが過敏になっていくこと。耐性が「満足が減る」変化なのに対し、感作は「欲しさが増す」変化である。

対象そのものではなく、それと結びついた合図(時間・場所・道具・気分)に触れただけで、渇望や身体の反応が起きること。

現在地を測る 設計側の意図 — なぜこの3つが特に強いのか

利用者がどれだけ触れ、滞在し、戻ってくるかを示す指標。広告モデルではこれがそのまま売上に近づく。

ページの区切りをなくし、下端に達すると自動で次を読み込む設計。「ここまで読んだ」という終点が消える。

「これまでと違う」という性質そのものが持つ引きつけ。中身の良し悪しとは別に、変わること自体が注意を引く。

本来の対象より、特徴を誇張した人工の刺激。自然界にある本物より強く反応を引き出してしまうもの。

利用者にとって不利な選択のほうが簡単に、有利な選択のほうが面倒になるように作られた画面の設計。

抜ける やめる理由を自分の言葉にする

自分がどう生きていたいかの方向。達成して終わる目標と違い、日々の選択の向きを決めるもの。「痩せる」は目標だが、「体を動かす人でいる」は価値にあたる。

「Xが起きたら、Yをする」という条件つきの形で、あらかじめ行動を決めておくやり方。その場で考えるより実行率が上がることが繰り返し報告されている(研究で一貫して支持)。

抜ける 引き金の同定 — 記録の取り方

ある行動が「どんな状況で起き、その結果どうなったか」を並べて、その行動が果たしている役割を明らかにする方法。原因探しではなく、置き換えの設計に使う。

「いま欲しい」という強い衝動。第3章のとおり、実際の満足とは別に立ち上がる。

自分の行動を記録すること自体が、その行動を変えてしまう現象。介入を加えなくても起きる(研究で一貫して支持)。

抜ける 環境設計 — 摩擦をつくる実務

その行動を始めるまでにかかる手間・時間・面倒。増やせば回数が減り、減らせば回数が増える。気持ちの強さとは無関係に働く。

端末が接続先を調べる段階で、特定の分類のサイトへの接続を止める仕組み。アプリごとではなく、その回線を通る全体に効く。

抜ける 最初の2週間 — 離脱期をどう越えるか

使用をやめたり減らしたりしたときに現れる、心身の不調。物質によっては身体症状を伴うが、行動の依存では主に主観的な症状として出る。

これまで楽しめていたことに、快さを感じられなくなる状態。依存の対象をやめた直後に、一時的に現れることがある。

渇望を消そうとせず、波として観察しながらやり過ごす方法。「消える」ではなく「越える」を目標にする。

抜ける 空白を埋める — 退屈耐性と代替行動

気分が良くなるのを待って動くのではなく、先に行動を増やすことで気分の側を変えていく方法。うつの治療で用いられ、効果が繰り返し確認されている(研究で一貫して支持)。

何も起きていない時間に、刺激を求めずにいられる力。訓練で伸びる。

抜ける SNS — 完全に断てない依存の扱い方

自分がいない場所で何かが起きているのではないか、という落ち着かなさ。確認する行動を増やし、確認しても解消されにくい。

自分から発信や交流をせず、流れてくるものを眺めるだけの使い方。能動的な使い方より、気分の悪化と結びつくことが繰り返し報告されている(支持は限定的 — 影響の大きさについては研究間で差がある)。

自分と他人を比べて、自分の位置を測ろうとする心の働き。自分より上に見える相手と比べるとき、気分の悪化と結びつきやすい。

抜ける ゲーム — 沈没コストとつながりの切り方

すでに支払ってしまい、もう取り戻せない費用や時間。これから先の判断には本来関係ないのに、判断を歪める。

一定の確率で結果が決まる有料の抽選。第3章の間欠強化を、そのまま商品にした仕組み。

終わりがなく、更新が続き、毎日の任務や期間限定の催しが用意されているもの。第4章の「終わりがない」設計が最も強く出る。

抜ける ポルノと自慰 — 正しい理由で組み直す

自分の行動が、自分の信条や価値観に反していると感じている状態。実際の使用量とは独立して、苦痛の強さを決める。

特定の刺激と性的な反応が、繰り返しによって結びついていくこと。結びつきは、時間と別の経験によって組み替わりうる。

続ける 再発をどう扱うか

1回だけ使ってしまうこと。滑り。回復の過程で高い頻度で起きる通過点であって、失敗そのものではない。

元の使い方に戻ってしまうこと。ラプスが連鎖して、環境設計や記録も含めて全部が外れた状態。

やめると決めていた行動を1回してしまったときに、「もう決まりを破ったのだから同じだ」と考え、かえって大きく崩れる現象。

一見すると関係のない小さな選択が、結果として使わざるをえない状況を作り出すこと。本人には「たまたま」に見える。

続ける 土台の底上げ — 睡眠・運動・つながり

日常的に人と関わる機会がほとんどない状態。依存の維持要因として働き、回復の妨げにもなる。

同じ問題を抱える人が集まり、経験を話し合う場。専門家が運営するのではなく、当事者どうしで支え合う形をとる。

続ける 90日運用と記録シート

ラプスが起きる前に現れる、行動や状態の小さな変化。本人には無関係に見えることが多い。

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